すすメル : たまの民 プロデュース公演『半神』

す~す~が見た作品をご紹介する「すすメル」第2回。
今回はたまの民 プロデュース公演『半神』です。
たまの民(たまのたみ)さんは「演劇だけでない新しい自己表現の場をつくる」、「都内23区に限られがちな人の動きを東西南北に広げていく」を掲げて活動されている団体さんです。
そんなたまの民さんが大規模公演を打った、という事で観に行ってきました!

※今公演にはす~す~の知り合いが多数参加しているという文脈をご理解いただいた上でお読みくださいm(_ _)m

『半神』チラシ。繊細で可愛いらしいデザイン。

作品について

『半神』はもともと萩尾望都(はぎお・もと)さんにより1984年に描かれた漫画作品です。
それを萩尾さんと野田秀樹(のだ・ひでき)さんの共同脚本で1986年に戯曲化されたのが今回の『半神』ですね。
ざっくりいうと、結合双生児という身体が生まれつき繋がっている双子の姉妹のお話です。
今回初めてストーリーを体験しましたが、さすが野田秀樹というべきでしょうか、伏線の張り方というかネタの組み合わせ方がとても素晴らしいと感じました。緻密に計算されたストーリーが好きな方には是非観ていただきたい作品ですね。

たまの民の『半神』

そんな『半神』を今回たまの民さん主催で再演されたわけですが、その構成員のほとんどが学生だったそうです。
自分なら腰が引けそうなチャレンジですが、そんなことは微塵も感じさせない素敵なステージでした。
長くなるのでひとつひとつは言及しませんが、役者の動きや、舞台構造、衣装、音照合わせ、映像、ひとつひとつ丁寧に組み立てられているのを感じました。また、今回オリジナルの演出も織り込まれて、「たまの民の『半神』」として完成していたんじゃなかろうかと思います。
千穐楽も観てみたかった…。

変幻自在の舞台美術

↑思い出し描いた六角形舞台

今公演で特に感心したというか、驚いたのは舞台美術です。
『半神』という作品は六角形がひとつ重要な要素となっており、舞台美術にもその意匠が活かされていました。
机のような台形のパーツを様々に組み合わせることで、時には机、またある時は螺旋階段、湯船、ピアノと移り変わっていました。それ以外のオブジェクトはほとんど無いにもかかわらず、多彩な顔を見せる舞台美術、とんでもない想像力だと感心しました。

まとめ

たまの民 プロデュース公演『半神』を観て本当に観てよかったと思いました。正直に言うと、今回の結合双生児のような重いテーマを扱う作品は得意ではないので不安でした…。が、観終わってみれば面白かったな~、なんて月並みな感想を抱く位にはのめり込んでいました。
演出の廣瀬楽人(ひろせ・らくと)さんは初演出という事でしたが、嘘ついてる?というくらい素晴らしい舞台でした!
それと、非常にコアな目線になりますが、アンケートの項目からお客さん目線で寄り添うという意識を感じられて、良い団体だなと率直に感じました。
廣瀬さん、たまの民さんの今後の活躍にも注目です!
以上、すすメル第2回でした!

詳細

たまの民 プロデュース公演『半神』
作 野田秀樹・萩尾望都
演出 廣瀬楽人(ひろせ・らくと)

たまの民
ホームページ
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@tami_of_tama